MENU

#25【祖母の格言】五回の心筋梗塞から毎回復活【#24の続き】

目次

祖母格言1
病院は三件回れ
「自分が自分を救う」

カランカラン
エステサロンの
自動ドアにつけられている
鐘がなった

一番奥の部屋近くで
私は、床の拭き掃除をしていた
立ち上がりながら
カランカランとなるのはおかしいと思った

スタッフは皆出勤している
お客様はまだ来ないはず
10時から予約のお客様の
ご来店が始まるが
カランカランと鳴った時は
まだ9時半ごろだった

私は手にタオルをもって
カランカランと音のなる
入り口のドアの方へ
「おかしいな、なんで入り口が開いたのか?」と思いながら向かった

入り口が見えた頃
そこには
祖父が立っていた
涙ぐんでいる

私は悟った
あ。。。。

仁王立ちの祖父の両手の拳が
強く握られいるのが
目に入る

「ミスズ、ばあさんが、たった今、いった。病院からミスズの勤務先が近かったから、電話でなく飛んできた。でも、もうばあさんは、息はしていないから、慌てずにな」

おじいちゃんは
それだけ伝えて
後ろを向いて出ていった

私は、もといた場所へ戻ろうと
振り返る

すると
スタッフルームのドアから
店長、チーフ、サブチーフが
こちらを
見ていた

私は先輩方の顔を見て
どうして良いかわからなかった

何が起こったのかも
わからなかった

だって
昨日の成人式の後
振袖を着たまま
母に連れられて
祖母の病院に
お見舞いに行った時は
そんなこと想像していなかったから

私の心の声:え・おばあちゃん。あれが最後だったの?

店長が
「あんた、何ボーッと突っ立ってんの!早くこっちにきて、着替え!」
私は泣き出してしまった

何だが涙が溢れ出る
18歳にもなっているのに
どうして良いかわからない
泣くのを堪えたくて喉から変な音が出る

徳原チーフが
「あんたのロッカーこれやね?」
と言って、うなずく私を見て

ロッカーを開けて
私の通勤鞄を出す
鞄の上に乗せてあった
服を引っ張り出して
「早く、制服脱ぎ!」と
私に服を渡してきた

私は脱いだ制服を
どうしたのかは覚えていない

源サブチーフが
「セヤマちゃんのお弁当これ?」
と言って
私の背後にあった
冷蔵庫の中から
私のお弁当箱を
取り出して私に見せている

着替えなながら
泣きながら
その源サブチーフの方を
振り返り見て、
上下に首を振って
そうです、と合図する私

店長が
「すみません。住所言いますんで、タクシー、一台、お願いできますか?」と、どこかに電話をしている声が聞こえる

帰る用意を、周りの先輩方に
完了させてもらった時に

店長が
「あんた、3日間、ここに来なくいいで!わかってると思うけど!」
と言った。そして

「一階に、下りるで」

と言って
泣く私の前を歩き
エレベータのボタンを押して
一緒に外へ来て下さった

しばらくしてタクシーがきた
私たちの前に停まったタクシーの
ドアが開いた

店長が
タクシーの空いたドアから中を覗き込んで、
「ドライバーさん、この子、〇〇病院まで連れて行ってもらえますか」

と言って、ドライバーさんに
お金を渡した

私は、その日の朝
チーフが店長に
「昨日、店長、酔ってて凄かったですよ。帰り、タクシーで帰ったの覚えてます?タクシーの中でおパンツ丸見えで寝てましたよ。もぉ28歳なんですよ、店長は!しっかりして下さいよ」

と言っていたのを
ふと思い出し、

何やら私は
とても人間味のある人たちと
働いているのだと
泣きながらも
思っていた

タクシーに乗せられた私は
車の中かから窓を下ろして
店長に頭を下げた
店長たちは
営業も施術も接客もこなす
愛のある
かっこいい女性たちだった

未来は誰にも予想できない

祖母は「病院は三件回れ」と言っていた

その祖母の格言を
しっかり聴いていた母は

祖母が
一回目の心筋梗塞を起こし
運ばれた病院で
「もう何もできることはありません。三日の命でしょう」
とドクターから言われたが

祖母の格言を守り
二件目の病院へ
祖母を移した
母もかっこいい女性

祖母はそのドクター宣告から
五年も生きた

祖母の格言たちは
祖母のありとあらゆる
行動で証明された

私は
未来は変えられると
この時も
学んだし

未来は
人によっても
変えられるものだとも
学んだ
母が祖母の命を五年も伸ばしたように

だからこそ
誰と出会い
どんな話をするのか

私は
とても
大切にしている

これまでの記事にも
祖母の事例もあるからこそ
未来は創造できると
書いてきた

でも過去は変わらない
もし
一つだけ願いが叶うなら
おばあちゃんに
最後にあった日の、
あの日のあのベット横に
戻りたい
戻って、「成人式の後のパーティーへ
向かうことだけに囚われている
私の心」を、引っ叩いてやりたい
「今しかない。おばあちゃんとの時間を楽しめ!」と、自分に教えてあげたい

おばあちゃんは
心筋梗塞を五回も起こして
這い上がって
息を吹き返してきたのに

最後は
夜中の暗いお部屋の中で
介護ベットから下りて
一人でお部屋の中を歩いて
転倒し
尾てい骨を骨折し
入院し
その入院先で
さようならになった

祖母は
何回も生き返ってきたし
ICUの中の祖母もみていた
だから
まさか骨折なんかで
入院中の祖母に
振袖を見せに行ったあの日が
祖母に会える
最後の日になるなんて
まさかまさか
想定できなかった

店長が呼んでくださった
タクシーのおかげ様で
早く移動ができた
だから
私が病室についた頃
祖母の手は
まだ
温もりがあった

店長や、チーフやサブチーフが
帰宅準備をそうでで、助けてくださったから
あんなに早く病院へ移動できた
祖母の手の温もりを覚えておけた

AIにそんなチームワークはできない。よね…
だから、私はリアルな交流も
大切にしたい

心の声を聴いて
言葉にして
想いを言葉で伝える
リアルな交流

そんなリアルな交流が
職場であったからこそ
店長は
ジャージャー泣く私に
祖母の病院先を聞くことなく
タクシードライバーさんに
行き先を告げてくださった

スタッフルームで
私が、祖母のことを話していたのを
病院名まで
店長がしっかり記憶して
くださっていた

店長の長という存在
ボスという者の
存在の意味を知る私

未来は誰にも予想はできない
だけど

「病院は三件回れ!」など
家訓で聴いてきたことは

私は
母が祖母にしたように
やってみたい

言葉を口にする
心の声を聞く
未来時間を創造していく

過去と他人は変えられない
自分を変えて
未来の自分を創作していく

だから

「焦らず、比べず、諦めず」

自分の心の声を聴いて
自分のペースで
周りの人に感謝と愛をもちながら
ゆっくり進みたい

私たちは心の声を聴くプロフェッショナル。私たちは、自分の心の声を聴いて、自分だけの未来時間を作るプロフェッショナルです。さあ、自分の心の声をもっと聴こう!Best Wishes,

読んでいただきありがとうございました。#26は、こちらの心筋梗塞から復活のお話がクレームにつながった、ツアーコンダクター時代の失敗談を書きます。Love all

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

英語、営業、カウンセリングのスキルを使って、その時その時の色んな場所で、色んな方とお仕事をさせて頂いています。妹山 海鈴(Seyama Misuzu)ことマリンベルです。

今は人生第4幕が開けたところです。
去年2023年10月に神奈川から奈良に戻り
実家の近くで一人暮らしをしています。

書いておこうおと感じることを
全て書き終えたら
こちらのブログは終了する予定です。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
マリンベル

目次