自分の頭
信じない方がいいですよ
えら目みますよ
【最低限のスキルリスト】
・大事なことは3回伝える
・バスの出発時刻に10分以上遅れられたら、バスは出発することを伝える
・一度出発したバスは前の観光地に戻らないことを伝える
・バス出発時刻までに戻れなかったお客様は実費でタクシーなどでバスに追いついてもらう必要があると伝える
・バス車内で「皆が気持ちよく旅行をする為のお約束事項」は朝一番で伝える
【ツアーデビュー日のバス車内】
同行先輩添乗員:「数えましたよね?」
私:「はい」
同行先輩添乗員:「電卓使いました?」
私:「使っていないです」
同行先輩添乗員:「数字、あってるんですよね?その暗算」
私の心の声:え。そこまで聞かれると自信は…そういえば研修で先生もおっしゃっていたよね…
同行先輩添乗員:「自分の頭、信じない方がいいですよ。えらい目みますよ」
全身の血の気が引いた
こちらの先輩は一体これまでに
「どんなえらい目を見てこられたのか」と考えた
新人の頃は
何に注意をすれば
想定外のミスが起こらないのか
想像できない。だから私は
先輩の失敗談を聞かせてほしくて
仕方がなかったが我慢した
〔補足:そのバスは、二人の添乗員が乗り込んでいた。二人とは、上の会話にある私と同行先輩添乗員の二人。二人の添乗員が一台のバスに乗り込むことは、ほぼない。新人研修の座学終了後に与えられる、ツアーデビュー前の二回だけ。その会社に所属する見習い添乗員は二人で乗り込める。その二回の先輩同行ツアーを無事終えられたら新人研修終了となる〕
たった二回だけしかない
先輩と同行できる二日間のうちの
貴重な一日だったので
メモを取ることも多すぎた
だから失敗談なんて
聞いている心の余裕もなかった
ましてや、バス車内で他のお客様もおられるのに
「先輩のえらい目にあった話をしてください!」なんてお願いをしていたら、バスから降ろされていたかもしれない(#9で書きました、人の失敗からも学ぶことが、このお仕事でも活かされていました)
講師デビューの時に
人前で話す訓練をしていた
添乗員のお仕事は、朝のバス車内での人前で話すことから始まる(バスに乗り込む前の仕事や前日の仕事などもありますが割愛)
朝の人前でのお話は
心のこもった丁寧なご挨拶を
するだけでは終われない
理由は、ツアー出発当日の朝に集まった
知らない者同士の数十名を
「個人を団体へとまとめること」が必要になるからだ。だから色々と共有事項がある
#14,15,16に記載した講師になるための訓練がここで役に立った
観光地では、ツアー団体は場面によりますが、まとまって行動することが必要で(詳細割愛)
観光地以外でも、バスから降りて新幹線に乗り換える時などは、万が一ツアー団体から離れてしまい新幹線に乗れ込めなかったら、お客様は実費でツアー団体に追いつくのは大変。だから後方のお客様を含め、誰も団体からはぐれないように、我々添乗員一同は、お客様にどうしてもまとまっていただきたい。学校の修学旅行なら、みんな顔の知ってる人同士だから、お隣を見たら、クラスメートなのか、新幹線に乗り込む別の団体の人なのか、それともサラリーマンなのかは見分けがつく。だから団体からハグレてしまう心配は少ない。しかし、顔の知らない者同士のツアー団体は、ツアコンがフル旗を見失ったら、横を見ても同じツアーの人かそうでないのか区別がつかなくなる。そして、周りの誰に付いて行っていいのかわからなくなる。他にもトラブルを回避する為に団体へとまとめないといけない理由はたくさんあるけれど、とにかく「朝一番のバス車内でのスピーチが大切だ」と先輩方がおっしゃっていた
講師になる訓練の時に人前で話すことに慣れていて良かったと思った。慣れていない同期たちも、私と同じスピードでデビューしていったので、「準備8割とお客様に伝えることリスト」さえあれば、何歳からでも(60歳以上の新人さんも、20歳未満の新人さんもおられました)未経験でも挑戦できる仕事の一つだと、私は想っています。挑戦される場合は「新人研修がしっかりしている旅行会社」をおススメめします
どのスキルが
未来のどの場面に
どのように繋がるかはわからない
もし、この記事にご縁があり
「旅行のお仕事も興味があるな」
という心の声を聴いてしまったら
挑戦をしてみるのも
いいのかもしれない
その先には
未来時間が
待ってくれている
この記事で
疑似体験をして
違う世界を少し覗いてみるだけでもいい
自分の選ぶみちに
○も×もない
正解はない
「比べず 焦らず 諦めず」
私たちは心の声を聴くプロフェッショナル。私たちは、自分の心の声を聴いて、自分だけの未来時間を作るプロフェッショナルです。さあ、自分の心の声をもっと聴こう!Best Wishes,